CONCEPT
古い民家が夏涼しいように
干した布団が夜もあたたかいように
そんなOMソーラーの家
あたたかさ感じる仕組み
OMソーラーの心地よさの理由を解説
もともと自然がもっている力を利用して、快適な住まいを生み出すOMソーラーの家づくり。
その基本は、いつの時代でも不可欠な「デザイン」「快適」「省エネ」という3つの考え方で構成されています。
人にとって”住まう”ことや”心地よさ”とは何かを追求してたどりついた、不変の価値がここにあります。
OMソーラーの家は、建築としての美しさを考えながら、自然エネルギーを活用して快適さを生み出す住まい。太陽熱で温めた空気を床下に送って家全体を温めます。自然の摂理に対応して快適な住環境をつくろうとするパッシブデザインの設計思想は、OMソーラーの家づくりのもっとも大切な基本です。
OMソーラーは、部屋ごとではなく家全体をゆるやかに温める暖房方式。家の中の温度差を小さくすることで、部屋を移動する際も急激な温度変化による身体への負担を抑えます。ほどよい自然の暖かさに包まれながら、季節の移ろいも肌で感じられる。そんな健やかで快適な室内環境をつくり出します。
家庭で使うエネルギーの半分以上は、暖房や給湯などの熱エネルギー。暖房は20℃程度、給湯も40℃もあれば十分。これに電気・ガス・化石燃料などの品質の高い”ハイ・エネルギー”を使うのは非常にもったいないこと。OMソーラーは、太陽熱をそのまま暖房や給湯に利用する、”ロー・エネルギー”で暮らすという発想で、賢く快適な省エネ生活を実現します。
OMソーラーのしくみは、太陽で床暖房する冬の働きが基本です。
太陽熱を集め、蓄熱して、家全体を温めます。
床暖房しながら換気します
屋根を使って、外気を太陽熱で温めて、立ち下がりダクトで床下に送ります。
床下の蓄熱コンクリートに蓄熱しながら、床暖房で家全体を温めます。翌朝までゆっくり屋内全体を床暖房。
外気を温めながら家の中に取り込むので、温かい空気で換気できます。
お風呂などに使うお湯をつくります
屋根を使って、外気を太陽熱で温めて、お湯採りコイルに熱を伝えてお湯を沸かします。 余った熱は屋外に排出。春から秋にかけて30~50℃のお湯を一日約300リットルつくります。
放射冷却で冷えた空気を室内に
放射冷却によって冷えた屋根を利用して、冷やした空気を室内に取り込みます。 換気もできて爽やかな室内になります。
快適なあたたかさの家にするには、足元を快適にしなければいけません。更に、室内の上下の温度差を2℃以下にすることが理想です。
ここにある写真は、2015年1月23日午後2時頃(外気温12℃、晴れ)に、弊社の体感モデルハウス ”アーキスタジオ fuga” の内部をサーマルカメラ(※)で撮影したものです。屋根を利用して太陽熱で温めた空気を床下に送って床暖房をする ”OMソーラー” だけで温めた室内です。朝から障子・カーテンを閉めて=太陽の日差しを遮った状態の室温です。翌日、太陽の日差しを取り入れた午後の室温は24℃となりました。
※サーマルカメラ:壁や床から放射される赤外線放射エネルギーを感知し、見かけの温度に変換して画像を表示します。(通常の画像も同時に撮影されます。)温度が低いところは青く、温度が高くなるに従い、黄色から赤色で表示されます。これにより、断熱材の欠損部分や漏水部分も知ることが可能です。リビングの床の表面温度は21℃ 体感温度を下げません
床全体が同じ温度だから快適なのです
リビングの最高温度はOMのダクト部分
室内の足元と天井の温度差がないから快適なのです
玄関ホールはOM床暖房範囲外のため温度差があります
OMソーラーの効果が確認できます
トイレはOM床暖房範囲内なので寒くありません
床のガラリから温かい空気が流れてきます
吹抜け部分も上下の温度差がありません
吹き抜けがあっても寒くありません
2階の室温も1階と差がありません
家全体に大きな温度差が生じません
洗面所・脱衣室も寒くありません
ヒートショックによる脳梗塞のリスクが低減します
例えば、真冬の家の中で、リビングは暖かくても廊下に出ると、トイレや洗面所に行くと寒い。 どれだけ暖房しても足元がスースーする。
そんな経験はありませんか?
もしもそのような住まいを経験していたら、それは、健康に良い住まいとは言えません。
パッシブエアコンは、よい住まいでこそ真価を発揮する空調システム。
どの部屋にいても四季を通じて快適に暮らせる住まい。
パッシブデザインの家に、暖かさや涼しさをプラスします。
太陽で床暖房するOMソーラーの快適さは豊富な実績と住まい手の満足度の高さが物語っています。しかし、日照に恵まれない、コスト的に手が届かないなどの理由からOMソーラーの導入を諦めざるを得ない方も少なくないのが現状です。
そんな方にも床暖房の心地よさ、全館暖房の快適さを届けたい。パッシブエアコンはそんな思いから誕生しました。
壁掛エアコンや床下に設置したエアコン1台を可動するだけでは、足元だけ寒かったり、頭のまわりだけ暑すぎたりと、身体への負担も大きくとても不快なものです。
パッシブエアコンは、自然エネルギーを取り入れで快適な住まいとしたパッシブデザインの家の小屋裏に本体を設置し、ダクト(配管)により冬は床下から暖房、夏は天井から冷房することで、屋内の温熱環境を一年中快適に維持します。
建物と空調設備が一体で計画されることで、屋内も屋外もすっきりと収まります。その上、煩わしいお手入れも1台分。これからの暮らしをシンプルで快適なものへ導きます。
冬は足元から家中ぽかぽか
ヒートショックの心配も無用
パッシブエアコンによる暖房の特徴は、暖かい空気が足元から全館に流れること。家全体がムラなく温められるので、足元が冷えてしまうこともなく、部屋の温度差によるヒートショックの心配もありません。
夏はサラリとした涼風で
高原のような心地よさ
局所的な冷房でなく、冷たい空気を頭上から室内へ均一に送ることで、最適な温熱環境を実現します。
そもそも心地よさや快適さはどうやって得られるのでしょうか。一般的な快適さの指標として室温に注目しがちですが、私たちは床や壁の表面温度による体感を重視しています。気流感や温度ムラを感じさせない放射環境が心地よさをもたらすからです。
パッシブエアコンの場合
室内のムラが少なく、床面積の温度が高い。また、不快な風となる気流もほぼ生じない。
壁掛けエアコンの場合
エアコンの温風があたる箇所、あたらない箇所の温度のムラが大きく、気流感も強い。
最新の健康住宅に関する調査から、温度差の少ない環境が住まい手の血圧を安定させることが分かってきました。特に脳卒中や心筋梗塞などは、早朝から午前中に多く起こることから、その予防のためにも室温管理が重要であることが指摘されており、その対策としても全館暖房は非常に有効です。
上図は冬季の就寝時の寝室の室温と、起床後に居間で測定した家庭血圧に関する実測結果の分析結果。就寝中の寝室の平均室温が10℃低くなると、朝の平均収縮期血圧は7mmHg高くなる傾向が見られた。
また高さ1.1mの室温が10℃低下した際の血圧上昇が平均5mmHgに対し、床上10cmの室温が10℃低下した際の血圧上昇が平均9mmHgという結果も得られ、足元の冷えが血圧の上昇に大きく影響を与える傾向が見られた。